稽古場ブログリレー⑬
- 劇団くるめるシアター
- 2019年1月30日
- 読了時間: 3分
こんばんは。劇団くるめるシアター第75回本公演『笛吹きピエロ』の稽古場ブログです。
稽古場ブログとは言いながら、人によると稽古場のことでなくてもいいらしいので、べつのことを書きます。
いや、嵐。ちょっと前のことですけど。びっくりしましたね。少なくともわたしはびっくりしました。いまもびっくりしています。そして寂しい。
べつにわたしは嵐の熱心なファンではありません。かつて小学生だった頃も、決して熱心ではありませんでした。でも嵐のことを書きます。
わたしは小さいころからテレビにあんまり興味がなくて、友達と話を合わせるためにドラマやバラエティーを見るような子供でした。嵐は、そんなわたしでも知っている唯一のアイドルでした。知っている、というのは、全員の顔と名前とどんなひとかということがわかって、しかもこのなかなら誰がすき、という話を人とできることをさします。昼休みになると教室のラジカセでこっそり持ってきたCD流して遊んでいました。運動会の応援歌は嵐の曲の替え歌でした。みんな歌えるから。今ほど情報の流通が多くない田舎で、彼らはものすごいアイドルだった。
でもまあ、嵐がわたしの子ども時代の代名詞であるとは言えません。前も言った通り私はそんなに熱心じゃなかった。でも、わたしの思い出や懐かしさの一端をたしかに担っています。幼いころの、たくさんある象徴の一つです。その彼らが、もう終わりにしようと言っている。
わたしはけっこう思い出とか昔のものとかを捨てられない人間なので、嵐というわたしの一つの思い出が完全に過去の、今はもうないものになってしまうのはちょっと寂しい。
わたしはこの10年のあいだに、嵐のことをあんまり思いださない生活をするようになりました。でも彼らはその変化の間ずっと変わらず、私を含めたくさんの人の思い出の中のと同じ嵐でい続けました。彼らが嵐でなくなるさみしさよりも、わたしはそのことが単純にスゲーな、と思います。だってすごすぎない?すっげー嵐。だから十分です。
はじめたことはいつか絶対終わるし、わたしたちだってなにかはじめたらどっかでやめるんだから、嵐だって当たり前です。その時が来ただけで。
そう、わたしたちもいつか何かをやめます。私の先輩たちはこの公演でくるめるの劇団員をやめます(むりやり!)残った人にできるのは、いままでやってたということにそれぞれの感想を持つことだけです。それがポジティブでもネガティブでも、それしかできないし、しちゃいけないと思います。
すっげー嵐のこと書いちゃった。自分でもびっくり。ほんとに全然熱心じゃないのに。でもこれぐらいの距離感の方が、考えることがあるものかもしれません。私は自分のブログがないので、この場を借りていっぱい書きました。こんなことを考えながらもちゃんと稽古しています。公演、観に来てね。

さくら役 小川葉/32期
詳細
https://stage.corich.jp/stage/96651
#くるめる75回本公演 #笛吹きピエロ #役者紹介
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